ICE

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STAFF & CAST


 
AKBアフレコレポート
特装版
  9月25日に、PROJECT-ICEより発売されます(販売元:バンダイビジュアル)OVA『ICE』(企画・原作:秋元 康、監督:小林 誠)第3巻「三日目:あさ―ANSWER」のアフレコが7月29日(日)に行われました。
アフレコ終了後、ヒトミ役:皆川純子さん、ジュリア役:石田彰さん、サツキ役:間宮くるみさん、にアフレコを終えての感想や、演じたキャラクターについてなどのお話をお聞きしました。


■DVD情報
ICE -アイス- 第3巻
「三日目:あさ─ANSWER」
 
ヒトミ役:皆川純子さん

 第1巻のアフレコのときに、ヒトミは最後に死ぬんじゃないかな?と思っていたんですけど、彼女の使命はまっとうしたかな、という気持ちです。

ヒトミは、バン!と、勢いを付けたいような台詞もグッと抑えて演じることが多かったように思います。難しいキャラクターでしたね。常にクールな人でしたから。でも、ユキに関してだけは、彼女の感情が揺さぶられてしまう、そういう所が印象的でした。

あまり感情に振り幅のない人だったので、“笑いもせず、怒りもせず、感情をかなり抑制して喋る人なんだろうな”という想像の元に演じていましたが、先ほども言いましたが、ユキの危機とか、彼女の事に関してだけ、感情の振り幅が出てきます。だから、ヒトミの表情を追うよりも、ユキに関する時だけ、という部分を演じるときには特に気をつけました。自分の仲間の死にも、結構冷静でしたしね。  

3巻、最終巻でございます。1巻だけとか2巻だけでは、きっと判らない事が多々ありますので、是非、3巻を手に取り、そしてそれぞれのキャラの最後を見届けてやってください。宜しくお願いします!

 
 
ジュリア役:石田 彰さん

 最初から、“ジュリアというキャラクターと、どう格闘していこうか?”というのが、すごく自分の中で大きなテーマとしてありました。最終回のアフレコが終わって、何とか最後までやりきってホッとしております。
僕自身は、“ジュリアは、どこか、ある意味で壊れている人なんだろうか?”と思っていましたから、最終的には“やっぱりな”というのが、自分のジュリアに対する印象ですね。

その主張や考えが、間違っている、いないに関わらず、強力にその主張を大声で叫び続ける……という性格でないと、リーダーにはなれないんだな、ということがよく判りました。自分の中の正当性というのが、大事なんだなぁ、と。

結局、滅びの道が決まってしまっている所に、ジュリアにしてもキサラギにしても、どっちの主張もどうにもならない……みたいな世界の中で、何とかあがいている人間達……。“ああ、その先が未来が無いと判ったら、刹那的に楽しむしかないよね”とか、“でも、人類の英知ってもので何とか未来を切り開こう!”という。両方とも自分にはよく判りますね。

ジュリアというキャラクターの印象を1つに絞ると、ホントに、“(演じるのが)僕でいいのか?”というのが、最初から最後まで自分にとっての引っ掛かり所でした。自分が演じていいのか? という不安。ジュリアは女性ですし、そのキャラクターをわざわざ男である僕に役を振られているというのが、“何でなんだろう?”と。キサラギ役の鳳さんとアフレコをご一緒させていただいて、鳳さんが貫録のあるお芝居をされていたので、“じゃあ、こっちも貫録のある女性という感じを自分なりに出せばばいいんじゃないか?”と思い至り、“その貫禄を男が女性を演じることで出す、それが狙いなのか!”みたいな。そこか!と、判った気がしました。

僕のキャスティングを含め、色んな意味で、異質な事ばかりな作品の設定だったと思います。その辺りが、大変印象的でした。

  観た人同士で討論の出来るいろんな要素が詰まっている作品だと思いますので、ぜひ思いっきり語りあってください。

 
 
サツキ役:間宮くるみさん

 サツキはユキと双子でその妹の役だ、と聞いていましたから、 双子ということより、姉妹であること意識したほうが良いのだろうか? と、自分の中で判断がつきかねていましたが、演じていきながら、やはりユキとは相対的に違うんだなぁ、ということを理解しつつも、『ICE』という作品の世界観を理解していくのも難しくて大変でした。でも、2巻、そして最終巻の3巻と、やり終わって、自分も含め、他のキャストの皆さんたちと一緒にがんばって精一杯やり切った感があります! ありがとうございました!

これまで、自分が演じさせていただいた作品は。アットホームな傾向のものが多かったので、ICEのようなハードで複雑な物語は、自分自身、最初は本当に戸惑ってしまいました。

双子という設定だと、双子は、大体似た性格になることが多いのに、この作品では、サツキはユキを愛しているのだけれど、愛するから守りたい、ではなくて、嫉妬したりする。

そういう方向にサツキのユキに対する愛情表現が、出ていたんですよね。サツキのその心の裏側にあるものとか、映像では描かれてない部分というのを、自分なりに掘り下げて行こうと思って演じてみましたが、どこまで出来たかは判りませんね。

2人の関係は、純粋で無垢な存在のユキがいて、その裏側にサツキがいる。2人合わせて人間としての1つの人格を形作るということが、彼女たちが双子である意味であり、この作品での2人の立場だったのかなぁ、と今は思っています。

サツキは、可愛らしい部分と、暴力的な激しさとが同居するキャラクターなんです。花占いをしたりすれば、人を機関銃で脅したりもする、それは、両方とも子供っぽいということでは同じなのかな、とも思いました。愛するが故にどうしても凶暴な部分が出てしまうということは、現実の社会でもDV(ドメスティック・バイオレンス)という事象がありますけれど、サツキに関してはきっと大きなトラウマがあるのかな、と。この両極端な感情の演じ分けは、ちょっと難しかったですね。

  『ICE』の世界観ですが……今も自然環境とか色々問題になっていますし、もし、女性だけの世界になったら、女性は子供を産むっていう事で命を育んだりしますので、私は「そう思うと、世界の最初から、女性だけしか存在しなかったら戦争は起こらなかったのかな?」とか。でも、男性がいないと生命は成り立たない世界なので、何かすごく考えさせられますし、戦争というものが無くなればな、と思いました。だから、皆さんも『ICE』を観て、楽しみながら、また、色々な問題提起もある作品だと思いますので、そのあたりを考えていただけたらなぁ、と思います。